損切りは確かに難しい。自分なりの基準を持とう
金融商品には、数多くのさまざまな種類がある。商品を開発・販売する側は商売でやっている以上、うまいことを言って買わせたり、場合によっては損失を覚悟で売ることもある。はっきり言えば、資産運用は投資家と業者との駆け引きで、どちらが勝つかだけだ。。そういうことが嫌だったり、商品の中身が分からないのであれば、最初からやらなければいいだけの話だ。
それでも、本気で資産運用をはじめたいのであれば、必死に勉強し、時にはアドバイザーという味方もつけ、立ち向かっていく気概が必要だ。そうした中で、商品及び運用方法の内容が分からない物には絶対に手を出さないこと。基本中の基杢だが、このことを必ず守ることが重要なポイントである。そして、実際に資産運用をはじめると、損をすることも当然ある。その時は思い切った損切りをする勇気が必要だ。アドバイザーを雇っていた場合も、どこかのタイミングで見切りが必要と言われるであろう。
一方で、運用パフォーマンスが下がったのに損切りせずに、ずっと塩漬け状態で何十年も持っていた商品が、何十年後かに戻ったという稀な例もある。何でもかんでも損切りすればいいということではないのも確かだ。しかし、それは長期展望に基づいた、シナリオをきちんと描いていて、いずれは戻るという自分なりの考えを持っている場合に限る話だ。
それ以外の人であれば、例えば、何万円損をしたら、あるいは何%マイナスになったら損切りをする、といった自分なりの基準を持つことが大切である。それをやれない人は、ほとんど、が塩漬けのまま生涯を終えることになる。損切りはたしかに難しく、誰でも嫌になるであろう。また、先ほどの例にもあるように、損切りしなかった場合がいいということもある。こればかりは、確実な方法論はなく、資産運用の難しさを端的に物語っている。
業者側も、商品の資産が目減りした時に、解約を勧めることもある。その際、別の商品に乗り換えを勧められることもあるので気をつけたいところだ。業者側にとっては、解約手数料を取れる上に、新たな商品を買ってくれる、おいしい客でしかないのだ。